キタンクラブのAIP（ART IN THE POCKET）ムーミンフィギュアシリーズ、新作の第3弾です。
ラインナップは、ムーミン一家の大切な友だち、トゥーティッキ。レアキャラのサロメちゃんは、小さくて繊細な存在。そして、物語の中で印象的な存在感を放つ、モラン。ムーミンパパの帽子を囲むあの有名なシーンの「ニョロニョロ」もいます。
★ART IN THE POCKET MOOMIN Vol.3
ムーミン一家が初めて冬を体験する物語「ムーミン谷の冬」。
普段なら眠っているムーミンたちが、雪に覆われた世界を知り、その中で出会うのが小さなクニットの女の子・サロメちゃんです。
サロメちゃんは小さな種族、恥ずかしがり屋で、自分をうまく表現できません。
クニットは、スウェーデン語（トーベヤンソンの母語）では、Knytt（クニット）、
英語版では、Toffle（トッフル） と書かれています。
★サロメちゃん
サロメちゃんが鏡を見て泣いてしまう場面は、とても印象的。
ただ「鏡が怖い」というだけでなく、自分の姿をまっすぐに見つめることの難しさ、他の人から自分はどう見えているのかという気持ちが表れているように思えます。
サロメちゃんは、誰からも注目されない存在でも、大切な意味があることを伝える体現者。フィギュア化は本当に嬉しいサプライズ。
ちょいクリーチャー💗
★トゥーティッキ
トゥーティッキは、ムーミン一家の頼れる友だちのひとり。
冬の間、ムーミン屋敷に暮らし、「ムーミン谷の冬」では、冬を初めて体験するムーミントロールを導く大切な存在です。
落ち着いていて現実的。
ユーモアも忘れないトゥーティッキは、どんな時も安心感を与えてくれます。
彼女は、トーベヤンソンの実生活でのパートナーをモデルにしたと言われており、作品の中でもとても特別なキャラクター。
「冬の静けさを受け入れ、そこで生きていくこと」を知っているトゥーティッキの言葉は、読む人の心にも深く響きます。
★春を告げる人
トゥーティッキは「春を告げる人」とも呼ばれています。
冬眠から目覚めて不安を抱えるムーミンに、トゥーティッキは 「春は必ずやってくる」 と静かに伝えます。
彼女は冬を知り、寒さや孤独を受け入れつつ、その先にある春の訪れを信じて待つことができる存在。トゥーティッキは、ただ冬を生きるだけでなく、春という希望を先取りして示してくれるキャラクターです。
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★モラン
モランは単なる怪物ではなく、トーベヤンソンが感じていた孤独、誰にも近づけない悲しみの投影とされています。
モランの冷気は、心の温もりから遠ざかってしまった存在を象徴。
物語の中で、モランは焚き火に惹かれて近づきますが、彼女が触れると火は消えてしまいます。温もりを求めて近づくけれど、近づくことで温もりを失くしてしまう存在の哀しさを示していると解釈されています。
いつでも印象的な存在感を放つ「モラン」。ランプの光に照らされるシーンを、大きなサイズ感で立体化しています。
★ニョロニョロ
人気キャラクター「ニョロニョロ」。
ムーミンパパの帽子を囲むシーンを、11体を個別にパーツ分けして表現するなど、定番キャラクターに新しい試みが取り入れられています。
★ART IN THE POCKET ムーミン Vol.3全4種
・トゥーティッキ
・サロメちゃん
・モラン
・ニョロニョロ
★ムーミン谷の冬
冬という季節は、ときに孤独や不安の象徴でもあります。
その厳しい世界に、小さくて恥ずかしがり屋のサロメちゃんが登場することは、孤独の中にも存在する「つながり」や「優しさ」を示しているように思えます。
自分を小さく感じても、物語に意味を与えることができ、誰かを好きになり、憧れる気持ちが生きる力へと変わることがある。
そして、孤独や不安の中にあっても、小さな声を持つ存在に耳を傾けることが大切だということ。
トーベ・ヤンソンは、社会の中で目立たない人や、声を持ちにくい存在に光をあてたとも解釈できます。
サロメちゃんは、「目立たなくても大切な意味を持つ存在」を体現しています。彼女の姿は、私たちに見過ごしがちなものへ目を向ける大切さをそっと教えてくれます。
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